2015年2月19日

◆平成26年度都道府県介護在宅医療担当理事連絡会報告

理事 森 周子

平成27年2月15日、東京プリンスホテルにて都道府県介護在宅医療担当理事連絡会が開催されました。本連絡会は第3回目ですが前々回前回はバーチャル会議で行われたため各都道府県担当が一同に会するのは初めてで、活発な意見交換が行われました。

【都道府県眼科医会からの提出議題】
在宅医療に関する質問が多かったです。在宅患者訪問診療料は眼科疾患のため通院ができなくなり他科で算定のない方などに算定できるそうです。介護保険認定については、視覚障害の評価の低さは、制度ができた時に視力障害者介護時間が調査外であったためです。現在日眼医では視力障害者に対する介護時間調査が行われており、行政と折衝する方法を検討していく予定だそうです。

【重点検討テーマ】 
  1)在宅患者の眼科診療のための通院サポート(担当:山岸直矢副会長)
  2)眼科在宅医療の必要性・将来性・経済性(担当:天神光充診療介護報酬検討委員)
  3)他職種・地域包括ケア(担当:長屋祥子理事)

【講演】『なぜ、今、眼科在宅医療か』  
                 保険医療経営大学 橋爪 章学長
 統計よるとここ数年の受診率は全科では変わらないが、眼科は低下しているそうです。その原因として考えられることは、介護施設に入所したのち眼科疾患があるにも関わらす受診しない患者が多数存在するのではないかという講演でした。視機能が低下すると認知症が進行したり転倒・骨折の危険性が増すので、眼疾患の治療の必要性を伝え、外出が困難になった患者の往診をする努力が必要と感じました。


【ブロック別介護・在宅医療協議会】
 在宅医療は地域によって格差があるようでした。北海道東北ブロックは眼科医師の偏在とひとりの眼科医がカバーする診療域が広いため、積極的対応が難しいとのことでした。ユニークなのは沖縄県で通院をサポートするマイクロバスを所有する眼科診療所があるそうです。近畿ブロックでは在宅医療の実施医療機関は20~30%くらい(アンケート回収率を考慮した数値)であまり差はありませんでした。

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