2014年6月24日

◆平成26年度 へき地学校眼科検診に参加して

日本赤十字社 和歌山医療センター
德冨 志乃
 今回、私は有田川町清水にて医師2名、視能訓練士4名で、へき地学校眼科検診へ参加させていただきました。  九州福岡、Yahoo!ドームの傍から就職で和歌山へ来て約1年。都会で学生時代を過ごした私は"へき地"と聞いたとき、ジブリ映画のとなりのトトロの世界を想像して検診へと向かいました。実際、周りは緑ばかりでしたが、道路は舗装され、私のイメージしたものとは少し違っていました。  検診は小学校中学校合わせて7校、学校ごとにバスで到着し、公民館の様な場所で行いました。オートレフで屈折を測定、視力、眼鏡のチェック、眼位や色覚の検査までを視能訓練士が行い、その後医師が診察を行います。それから、全ての学校の検査、診察を終えた後、学校ごとに医師が総評を行います。  実際検査を行ってみると、度数の合っていない眼鏡を装用している子どももみられ、また、コンタクトレンズを使用している子どもが少ないという印象を受けました。少し行けば病院がある、眼鏡店があるという状況が当たり前のように考えていた私は、今回の検診で、車社会となった現代でも近くに眼科や眼鏡店が少なく、足を運ぶ機会も少ないということを実感し、まだまだこのような活動が必要だと強く感じました。そして、検診活動では斜視や弱視を早期発見するということが大きな意味を持っています。現在、有田川町清水の検診では小中学校が対象となっていますが、対象の幅を広げ、就学時前の子どもも参加できればこの活動をさらに意義のあるものにすることができるのではないかということを感じました。  また、他県ではあまり行われておらず、和歌山県ならではの活動であるという点でも他県からきた私にとってとても勉強になり、貴重な体験でした。これからも機会があれば是非参加させていただきたいと思います。

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