2014年1月 6日

◆第44回全国学校保健・学校医大会報告

理事 中尾 俊也

第44回全国学校保健・学校医大会が熊本市で下記の如く行われました。
日時  平成25年11月 9日(土)
会場  秋田キャッスルホテル
    秋田県民会館

午前の部 第5分科会 『 眼科 』
1.  静岡県における学校現場の状況と眼科学校医の関わり
2.  眼科学校検診で眼底検査をすべきか? アンケート調査報告
3.  横浜市における就学児検診時視力検査実施協力の実際
4.  僕・私、遠視なのに
5.  平成24年度名古屋市屈折特別検診のまとめ
6.  学校保健と色覚検査  ― 受診者に関する実態調査より ―
7.  学校における自覚的裸眼視力の問題点
8.  学校検診において視力低下のため、
     受診勧告された小学生の視力および屈折度数の変化
9.  小学生の視力・屈折・調節機能について ― 第3報 精査結果の報告 ―
     および眼球運動検査による発達障害児スクリーニングについての検討
10.  特異的読字書字障害児と眼科学校医の関わり
11.  高校生におけるコンタクトレンズ汚染の感染経路の検討


 色覚検査が希望者のみとなり十分に行われていない現状と色覚バリアフリーへの理解と普及が進んでいない問題。
 就学時健診の重要性と取り組みの強化、小型端末の普及によりこれまで以上に眼鏡矯正に留意する必要があること。
 近見視力不良をはじめ、読字困難、目と手や体の協応不良、追従性・衝動性眼球運動、発達障害などによる見る力に発達障害のある児童に対して適切な指導トレーニングを行い、特性に合った教育を指示するためにも眼科学校医が果たす役割は大きい点。
 コンタクトレンズによる感染症の問題等、様々な課題について活発な質疑応答がなされました。

午後の部 日本医師会長表彰の授賞式、シンポジウム、特別講演
  シンポジウムテーマ『 学校における感染対応 』

   基調講演
     『 インフルエンザ対策における学校の役割 』

   シンポジウム
1.『 秋田県大館市の麻しん地域流行・新型インフルエンザを振り返って 』
     ~ 麻しん流行と新型インフルエンザにおける
               学校閉鎖・出席停止対応の検証 ~
2.『 感染症情報収集システム(学校欠席者情報収集システム)の
        全県運用に向けて 』
3.『 秋田県医学生麻しんワクチン高校プロジェクトの効果について 』
4.『 秋田県における中学校および高等学校の性感染症への取り組みと
                秋田県医師会の行う性教育講座への要望 』

 インフルエンザ流行時の学校閉鎖や学級閉鎖は地域への感染拡大を防ぐのに一定の効果があると考えられ、地域の中で学校が流行の端緒になる場合が多く欠席者情報が地域の流行の早期検知に有用であると考えられる。しかし、一方で、感染拡大のスピードを一定程度抑制するだけで、そのことがかえって、流行の拡大を招く可能性にも留意が必要となる。学校でのインフルエンザ対策を考えるためには、その有効性、限界、社会への影響などを総合して考える必要がある。
 医学生が麻しん、およびそのワクチンについて講演を行うことで、高校生に麻しんという病気の重大性、ワクチンの重要性を伝えるのに有用であり、また医学生も現在の日本のワクチンの現状や地元の状況を理解するのに有用であった。
 学校での性教育講座では、単に病気を説明するのではなく、生徒に関心を抱かせ、性感染症は自分にも起こり得ることを認識させ、その病気の重大性から予防が大切である、という位置づけで行う必要がある。その際に学校側と十分な打ち合わせを行い、指導要綱を踏まえた教育指導を提供することが望まれる。
 以上の発表に対して活発な質疑応答がなされました。


特別講演 『 資源の獲得競争に負けない日本を ―秋田から資源学の発信を― 』
         秋田大学学長
                        吉村 昇 先生

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