2011年8月17日

◆第35回全国眼科学校医連絡協議会報告

第35回全国眼科学校医連絡協議会
                         中尾 俊也

 平成23年7月31日(日) 東京プリンスホテル サンフラワーホールにて第35回全国眼科学校医連絡協議会が開催されました。

 1. 開会の辞  宇津見 義一 (担当常任理事)

 2. 会長挨拶  高野 繁 会長

 3. 来賓紹介

 4. 来賓挨拶  有賀 玲子 (文部科学省スポーツ・青少年局学校健康教育課専門官)
          石川 広己 (日本医師会常任理事)
          雪下 國雄 (日本学校保健会専務理事)
          吉田 統彦 (衆議院議員)

 5.都道府県眼科医会提出議題
    1)コンタクトレンズ
    2)眼外傷
    3)色覚
    4)眼科学校検診
    5)健康教育
    6)眼科学校医問題
    7)斜視・弱視・両眼視
    8)心因性視覚障害
    9)プールと洗眼
    10)その他

   オルソケラトロジーの問題、来年度からの柔道または剣道の必修に伴う、これらの武道における眼外傷の危険性の把握の必要性。色のバリアフリーや色覚異常への教育的配慮が学校現場で周知されておらず、各教育委員会と協力して、現場への指導を行うことが重要であること。園児の視力検査マニュアル実地指導について、現在ビデオを作製中であること。アウトメディアの問題、眼科学校医の偏在の問題、3Dゲーム機による眼の健康への問題。本年は東日本大震災があり、PTSDに伴う心因性視力障害も散見され、今後メンタルケアの重要性から各専門分野の方と協力し、長いスパンで支援していくことが重要であること。など、多くの問題、要望がなされ、論議されました。

 6.本部報告
    1)平成22年度事業報告ならびに平成23年度事業計画について
          関連団体との連携強化
          学校保健の知識の普及と現状の把握
          各種教材などの検討・作成
          全国眼科学校医連絡協議会の開催
          学校保健委員会の開催
    2)その他

 7.教育講演
    テーマ 「学校保健と3D -3D映像は学童のハンディキャップにならないか」
演 者 不二門 尚 (大阪大学大学院医学系研究科感覚機能形成学分野)

     3D視聴による眼精疲労の問題(特に輻輳不全の症例)、輻輳-調節系が発達段階にある小児では眼位異常をきたす可能性があること。立体視の機能が弱い人では3D映像が立体的に見えない可能性があること(ハンディキャップ?)。
また逆に、通常の立体視(-)の症例でも、3D映像が立体的にみえる可能性があること。まだエビデンスもないため、今後3D映像の導入には利点もあるが、充分な配慮が必要で慎重であるべきであることが述べられた。

 8.閉会の辞   福下 公子 (担当副会長)

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