2011年6月29日
◆へき地学校眼科健診に参加して
山本眼科 視能訓練士 森下 昌彦
今回の田辺市龍神村の健診は、台風2号の接近という悪天候の中、吉村利規先生、天津寿先生と、視能訓練士5名で行いました。 警報の発令により、中学生を残して途中中止となるハプニングもありましたが、幼児、小学生250名余りの健診を無事終えることができました。
今年から視能訓練士の派遣も増員となり、オートレフラクトメーターを使った他覚的屈折検査と視力検査に分かれて測定しました。私自身4回目の参加にもかかわらず、日常の検査業務とは異なる緊張感がありましたが、レフ担当では器械近視にならないように注意し、数値が安定するように努めました。 また龍神のみ行う幼児の測定では、一人が泣くと連鎖反応のように泣き出してしまうという集団健診の難しさがあるので、「○○がみえるかなあ?」と興味が持てる言葉を選びながら常に声かけをし、身長に合わせて踏み台を用いながら短時間で測定できるように心掛けました。 養護教諭の方々の手助けもあり、泣き出す子供もほとんどなくスムーズにできて安堵しました。
へき地での集団健診は、斜視、弱視などの早期発見にとても有用で、私にとっても有意義な経験をさせていただける貴重な場であり今後も継続して参加したいと考えています。
現在、和歌山県の視能訓練士は20数名おり、今年からは男性も増え5名となりました。まだまだ他府県に比べ人数は少ないのですが、このような健診を通じて微力ながらも地域医療に貢献できるよう、一致団結していきたいと思います。