2015年7月15日

◆平成27年度 へき地学校眼科検診に参加して

眼科松本クリニック 視能訓練士 上川了子

 今回私は、日高川町美山地区の検診を中尾俊也先生と〆崎充先生、視能訓練士の小久保さん、佐藤さんと共に担当させて頂きました。私は美山地区への検診に訪れるのは今年で3回めです。梅雨の時期のためか雨が多く、今年も雨の中での検診でした。
 検診で私たち視能訓練士が行う業務は、オートレフ、視力検査(眼鏡のチェック)、眼位検査などで、いつも職場で使用しているものとは違う機械に悪戦苦闘しながらも、きちんと検査出来るように努めました。視力検査では、矯正視力とレンズメーターでの値が違う場合、「眼鏡で見えている?」など確認しながら行いましたが、本人が見えると言うのに実際検査してみると見えていない子が多かったように思います。また、小学校高学年になるにつれ視力検査を行う人数も増えて行き、中学校になるとほとんどの子が眼鏡を持っていました。中学校ではすでに電子黒板やタブレットを用いる授業もあるとのことで、検診後の総評で医師の先生方からそういった電子機器を使用する際の注意点など説明して頂きました。文部科学省は「2020年までに全ての学校で一人一台のタブレットを導入したIT授業を実現する」と掲げていますが、スマホやタブレット、ゲームなどの電子機器は目が疲れやすく、また画面の幅も狭いため、外斜位や斜位近視がある場合は眼精疲労の原因となります。そのため、検診で近見視力を測定した方が良いのではないか?とのお話もあり、従来通りの検査のままで良いのかを考えていかなければならないと感じました。
 へき地検診への参加は、他院の先生や視能訓練士の方と交流が出来るため、新たな発見があり、とても勉強になります。学校の先生方ともお話する機会は中々ないため、どういった事が疑問なのか、不安に思うのか知ることが出来てとても有益な経験となりました。これからも検診を通して学んだことを日常業務に生かし、また生かしたことを検診で発揮していければと思います。
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